銀座クリニック|GINZA CLINIC

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診療日:月~金 / 休診日:土日祝完全予約制

遺伝子情報に基づく医療を
スタートいたします

先進ゲノム解析のご案内
(※2024年6月開始予定)

「全ゲノム解析」は、個人が生まれながらに持つ遺伝情報を、少量の血液から知ることができる新時代の検査です。親から子へ受け継がれた遺伝情報をもとに、科学的に一人ひとりの体質やかかりやすい病気などを解き明かし、人生100年時代の健康寿命の延伸、疾患の予防・早期発見といった医療分野への活用が期待されます。

「全ゲノム解析」+「全遺伝子発現解析」からなる当クリニックの「先進ゲノム解析」は、パーソナライズされたヘルス&ウェルネスプランの作成・実行を目指す、サブスクリプション型メディカルケアサービス「Personal Wellness Doctors(パーソナル・ウェルネス・ドクターズ)」の会員に限定して実施するものです。

「全ゲノム解析」と「全遺伝子発現解析」という2つの遺伝子解析プログラムを組み合わせ、検査の実施から結果の報告まで、遺伝専門家や各疾患の専門医が連携して担当し、検査結果に沿ったフォローアップまでを定期的にサポートしてまいります。

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全ゲノム解析とは

個人の遺伝情報を知り、先端医療に活用します

ゲノムは、ヒトの設計図である遺伝子情報を指しています。約30億あるとされるすべてのゲノムの情報を解析するには、長い年月と莫大な費用がかかっていましたが、医療ロボットと次世代型の高性能遺伝子解析装置を使用することにより、これまで以上の精度を保ちながら、より短い期間とより少ないコストで解読できるのが、本「全ゲノム解析」です。

この検査では、個人の遺伝的特性を知り、遺伝性疾患やガンを中心とした病気のリスクを調べることで、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の維持・向上や、疾患の予防や早期発見といった医療に役立てていくことを目指しています。

解析結果は、医療とゲノムの専門家で構成される「ゲノミックボード」で審議され、約200ページに渡る報告書にまとめられます。疾患のリスク情報については、科学的な根拠に基づく医学的裏付けを十分に評価したうえで、銀座クリニックの主治医がわかりやすく丁寧にご説明いたします。

全遺伝子発現解析とは

遺伝子の損傷・老化・修復などの状況を調べます

遺伝情報の本体であるDNAは、生物を形成するために必要な設計図のような役割を果たしています。DNAの遺伝情報はRNAに転写され、最終的にタンパク質として合成されることで、具体的な機能や形として現れます。このプロセスは「遺伝子発現」と呼ばれ、育った環境や生活習慣などの影響を受けることがわかっています。

「遺伝子発現解析」では、特定の変異が遺伝子発現にどう影響を与え、それがどのようにして生理的な変化につながるかを明らかにします。遺伝子が活性もしくは抑制されている状況を調べることで、各遺伝子の老化・損傷・修復などの状況を分析していきます。

生物学的なメカニズムの理解に寄与する「遺伝子発現解析」は、定期的に実施することで、どのような状況下で遺伝子が変動しているかを評価ができます。そのため、特定の疾患のリスクがある方の当該疾患の予防・早期発見に、またガンなどの既往歴のある方は治療効果の指標に役立てられると考えられます。

  

検査の流れ

01. クリニックにて、血液を採取

「銀座クリニック」にて、主治医との面談後、採血を行います。

02. DNAとRNAを調整し、高精度に解析

採取した血液は、遺伝子診断を専門的に行う筑波大学発のベンチャー企業、「株式会社iLAC」へ搬送され、最新の医療ロボットがゲノムDNA(*1)と全RNA(*2)を抽出します。精製されたDNAとRNAは、次世代型遺伝子解析システムを用いて、全ゲノムと疾患関連領域の解析を行います。

(*1)DNA…全ゲノム解析に使用。遺伝的背景を知ることができます。

(*2)RNA…全遺伝子発現解析に使用。遺伝子の老化・修復などの状態を評価し、生活習慣病に関わる健康状態、がん再発、認知症などのモニタリングチェックを行うことができます。

03. 最終レポート報告

検出された結果は、筑波大学の関連診療科の医師などを含む専門家から構成されるゲノミックボードによって意義付けが行われ、「全ゲノム遺伝子解析結果報告書」として、被検者に開示されます。

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検査で期待できること

全遺伝子(ゲノム)を医療に直結できる高い精度で分析する「全ゲノム解析」と、DNAの老化や修復の状態などを評価する「遺伝子発現解析」を組み合わせることで、個体の遺伝子発現情報を総合的に理解することが可能になります。個体のゲノム情報とその遺伝子発現プロファイルから得られる情報の活用は、従来よりも格段に個別化された新しい治療戦略の開発に貢献できると期待されています。また、個人の疾病に至る段階の特性を把握でき、未病の段階から将来の状況を予測して、治療や修復医療に役立てることができると考えられます。

疾患の早期診断とリスクの早期評価

全ゲノム解析によって個体の遺伝的な変異が特定され、その変異がどの程度体に影響を与えているかを遺伝子発現解析によって評価できます。これにより、特定の疾患の発症や健康への影響の度合いを科学的に判断する「リスク評価」の精度が向上し、より早期の対応につながります。

治療法の個別化

個々のゲノム情報とその遺伝子発現プロファイルを組み合わせることで、個別の治療戦略を検討することが可能になります。特定の標的遺伝子の発現が高い場合、それに対する治療法を優先的に選択できます。

薬物応答の予測

ゲノム情報から、特定の薬物に対する効果や副作用のリスクを評価し、薬物応答の予測が可能になります。個体差に基づく、より最適な治療法を選択できます。

新たな治療標的の発見

全ゲノム解析により未知の遺伝的変異が発見され、それが特定の疾患と関連している可能性がある場合、遺伝子発現解析を通じてその変異がどのように機能しているかを理解し、新たな治療標的を発見できます。

検査のタイミングと頻度

「全ゲノム解析」は一生に1度行うことで、遺伝的な傾向やリスクを把握し、個々の治療法や予防策を考慮するのに役立ちます。

一方、「遺伝子発現解析」は、結果が加齢や生活環境、生活スタイルによって変動するため、未病状態の評価や個別化医療への連携が可能になります。たとえば、「全ゲノム解析」で特定の疾患のリスクが高いと判明した方は、その早期発見や予防のため、また治療中の疾患や既往歴がある場合は治療効果のモニタリングのために、銀座クリニックの医師が推奨するスパンで検査を受けることをおすすめします。

銀座クリニック
「全ゲノム解析サービス」の特徴

銀座クリニック「Personal Wellness Doctors」が提供する全ゲノム解析の特色は、【1】全ゲノム解析結果と全遺伝子発現解析結果を用いる 【2】専門家集団である筑波大学ゲノミックボードで結果の意義付けを行うという筑波大学全ゲノム解析を活用する 【3】毎年アップデートされるゲノムのデータベースと照合され、結果は希望者に毎年フィードバックされる という3点にあります。

自分で唾液等を採取して送るといった簡便な検査法や、同じく血液を対象とするものでも簡易解析法などとは異なり、フル解析の手法を用いる高度に精度管理された遺伝子解析を実施しています。

○「全ゲノム解析」120万円(税別)

○「全遺伝子発現解析」 40万円(税別)

【個人情報の取り扱いについて】

解析結果と結果報告書は、個人が特定できない状態で筑波大学プレシジョンメディスン開発研究センターと筑波大学附属病院遺伝診療部の入退室管理を別に設けた、セキュリティーの高い環境におかれたサーバーに保管されます。検体は登録番号で管理され、個人が特定されることはありません。